Message 教授あいさつ
研究の発展のために
主任教授 權 寧博
Yasuhiro Gon
私どもの教室は、昭和20年に比企能達先生(元・国立がんセンター総長・日本大学名誉教授)の手により、内科学教室としての礎が築かれました。昭和26年には当教室の前身である第一内科学教室へと発展し、平成16年には現在の内科学系呼吸器内科学分野となり今日に至ってます。80年の歴史と伝統を有する当教室は、これまで多くの医師が研鑽を積み、多くの医師の成長を見守り、呼吸器病学の発展に尽力してきました
私どもの教室は、昭和20年に比企能達先生(元・国立がんセンター総長・日本大学名誉教授)の手により、内科学教室としての礎が築かれました。昭和26年には当教室の前身である第一内科学教室へと発展し、平成16年には現在の内科学系呼吸器内科学分野となり今日に至ってます。80年の歴史と伝統を有する当教室は、これまで多くの医師が研鑽を積み、多くの医師の成長を見守り、呼吸器病学の発展に尽力してきました
呼吸器内科は、内科診療の基幹となる診療科の一つであり、アレルギー性呼吸器疾患(喘息、過敏性肺炎、サルコイドーシス)、感染症(肺炎、肺結核、非結核性抗酸菌症)、悪性腫瘍(肺癌、胸膜中皮腫、縦隔腫瘍)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、特発性や膠原病を含む間質性肺炎・肺線維症、さらには、睡眠時無呼吸症候群、呼吸器領域における心身症など多彩な呼吸器疾患の診療を担当し、本学の附属病院や関連病院を通じて、高い専門性を持った医師を育成する臨床教育体制を提供しています。
教室の歴史と伝統を背景に、当教室は、真摯に医療を実践する医師の育成を貴重な使命と捉えてます。若手医師には臨床のみならず研究の機会も提供し、生命科学への深い理解を通じて、医学的問題を解決する能力を持つ専門家を育成することを目指しています。また、高い専門性に裏付けられた診療経験、知識、診療技術を持ち、誠実に医療を実践する医師を育成することは、当教室が最も大切にする使命となっています。このような教育理念のもと、毎年、若い医師が教室のメンバーとして加わり、次の時代を担う呼吸器内科を目指して日々研鑽を積んでいます。
若い医師に研究の機会を積極的に与え、リサーチ・マインドを持ったスペシャリストを育成することに努めてます。基礎医学と臨床医学の融合を図り、疾患の病態メカニズムの解明や難治性疾患の治療法の開発に繋がる独創的な研究を展開しています。
多様性の価値を真摯に受け入れ、異なる背景や専門分野を持つ医師や研究者との連携を重視しし、多様な価値観や経験を尊重し、それを医療や研究に生かすことでより高い水準のサービスを提供することを目指してます。女性医師が働きやすい環境を構築し、制度の推進にも努めています。サブスペシャリティを継続しつつ、臨床、研究、家庭生活の三つを調和させて活躍する女性医師が多数在籍しており、私たちの教室は、これらの取り組みを通じて、医療におけるジェンダーエクイティの実現に尽力しています。
科学の進歩や医学の社会的ニーズに即応するべく、新たな研究の領域への探求を継続しています。国際的な研究施設との連携を深化させ、最新の情報や先進的な技術を常に取り込み、研究の質を高めて参りたいと常に考えてます。特に、医学のデジタル変革や人工知能の医療分野への統合は、現代の医療において欠かすことのできない要素となっており、このような技術的進展が、近未来において我々の医療のあり方を根本的に変革する可能性を秘めていると認識しています。未来の医学を見据え、総合的な教育機関としての日本大学の豊富な資源を活用し、異なる専門分野との協力を積極的に進めております。